タムロン SP AF 17-50mm F/2.8 XR Di II LD Aspherical [IF] のピントが合わない件については正直言ってよく理解できていないのでこれまで伏せていたのですが、この前のレンズの整理でちょっと書いちゃったので、どうなっているのか検証せねばなりません。
普通はどうやって検証するのか良く知らないのですが、とりあえず思いついた方法として目盛りを写してみたらいいかな~ということで、手元のメジャーを撮影してみることにしました。特に記載が無い場合はすべて5cmの三角マークを狙って撮影、AFモードは当然 1点です。三脚を写している絵以外は三脚を使用し、AF半押しの後でレリーズ(リモコン)にてシャッターを切っています。
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17-50mm 1/30 F2.8 ピンボケ |
5cmのところの▲マークを狙っていますが、明らかにピンボケです。4cmぐらいのところにピントが合っているでしょうか。 |
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17-50mm 1/30 F2.8 マニュアルフォーカス |
AFではダメでしたが、マニュアルフォーカスですとちゃんとピントは合います。ピント合わせはファインダーの像を見て行いましたが、ピントが合ったときはフォーカスエイドのランプも点灯していました。 |
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17-50mm 1/30 F2.8 5.5cmを狙ってAF |
ピントを合わせればちゃんと写ることはわかったので、5cmの三角マークではなく5.5cmのラインを狙って写してみた例。これで5cmの三角はちゃんとピントが合います。 |
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50mm単焦点 オートフォーカス 1/40 F3.2 |
他のレンズだとどうなのだろう? ということで比較のために単焦点レンズで撮ってみました。ピシっと合ってる気はしませんが、17-50mmのように他のところではなく、ちゃんと狙ったところにピントが来ています。 |
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90mmマクロ オートフォーカス 1/30 F3.8 |
同じく別のマクロレンズで実験。このレンズだとピントが合ってないとかなりボケボケになりますね。こちらも明らかに狙ったところにピントが来ています。 |
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17-50mm で三脚を写してみる オートフォーカス |
タムロン
17-50mmを使うとピントの合う位置が手前になる・・・のかというと、事はそう単純でもないみたいです。左の写真は三脚をAFで撮影したのですが、この場合はちゃんとピントが合っています。上のメジャーの例ではAFでピントを合わせた(つもり)後でAFを解除するとフォーカスエイドランプは消灯するのですが、三脚が被写体だとピントはちゃんと合ってAFを解除するとフォーカスエイドランプは点灯します。 |
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三脚をマニュアルフォーカスで |
こちらはマニュアルフォーカスで撮ったもの。ピントを合わせた時はフォーカスエイドのランプは点灯しました。で、AFでもMFでも出来た写真を見たらピントは合っています。 |
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再びメジャーを17-50mmで撮影。オートフォーカス |
ここまででも意味不明なのですが、さらに理解に苦しむ現象が。三脚を撮影した後で再び三脚にセットしてメジャーを撮影すると、今度はオートフォーカスなのにピントが合ってるのです。もう何がなんだかさっぱりです。 |
ということで、検証結果の整理。
- オートフォーカスで撮影すると若干手前にピントが合うことがある
- ピントが合ってない時はMFに切り替えるとフォーカスエイドランプが消灯している
- この現象は手持ちのほかのレンズでは見られない
- 被写体によってはオートフォーカスでもピントが合う
- 被写体が同じでもオートフォーカスでピントが合うこともある
- マニュアルフォーカスで使う分には何も問題はない
MFで使えば問題ないことはわかりましたが、D90のファインダーをもってしても私の腕ではピントは合わせにくいです。メジャーが被写体ならまだマシですが、境界のはっきりしないブツやら被写体が動いている場合とかだとお手上げ。18-55mmズームと同じF5.6まで絞ればどこにピントが来ているのかわからなくなりますが、そんな使い方をするなら18-55mmの方が軽くて良いしVRも付いています。
てことで、状況を明らかにするために検証してみましたが、なんともよくわかんない症状が露呈しただけでした。写りはきれいだしサイズや重量もちょうど良いのですが、実際に使うとなると気をつけなければならない点が多くて使いにくいですなー。てゆーか、ピントが合わないのってうちのレンズ固有の問題なのかこの製品に共通した事項なのかどっちなんでしょうね?
(追記)
後から知ったのですが、AFが正常かどうかを判定するのにこういう近くを写す方法は意味がないんだそうです。普通に使う距離(たとえば数メートル)離れた被写体を撮影するのが正しい測定方法だそうな。
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