とある日の夕暮れ、Mac miniにとあるメッセージが表示されました。
ディスク残量がほとんどありません
ん? 2割くらいは残ってるはずなんだけどね。と思って「このMacについて」で見てみました。
ありゃ? 118/511GB残ってるはずなのですが、棒グラフでは右端いっぱいまで来てますね? うむむ、なんかよくわかりません。本当に足りてないのか まだ大丈夫なのかは不明ですが、いらないデータを消して空き容量を100GB単位で作り出すとなるとそうとう面倒ですし、1TBのSSDはむっちゃ安くなったとは言えそれなりの値段がします。ということで、前々からちょっとやってみたかった Fusion Drive化をしてみることにしました。
Fusion Driveをちょっと説明しておくと、「安価で大容量なHDD」と「比較的高価だけど爆速のSSD」を組み合わせて 大容量で高速なストレージを作りましょう的なものです。ずいぶん前からWindowsでもReadyBoost等の試みがありますが、あんまり成功しているとは言えません。Windowsのソレはどちらかというと「低速なパソコンにちょっと速いストレージを追加して誤魔化してしまおう!!」作戦ですが、MacのFusion Driveは「高価なデスクトップ機のオプションとして」用意されています。例えば現行の 27インチiMac Retinaのベースモデルは下記のようになっています。
ドライブ以外にも若干違いがありますが、最下位モデルにはFusion Driveが無く、最上位モデルがSSD一本ではなくFusion Driveですので、まぁそこそこのパフォーマンスが期待できるのでしょう。
ということで、思い立ったが吉日、偶然にも? Mac miniがSSD + HDD 構成ですので、手順をググりながら Fusion Driveにしてみることにしました。
diskutil list/dev/disk? として、 (internal, physical)というのが2つあるはずなので、この番号を覚えておきます。うちの場合は disk0 と disk2 でした。(disk1はなんかメモリディスクみたいなのが挟まってました)
disktuil cs create "Fusion Drive" disk0 disk2
disktuil cs list合体させたドライブと元々の物理ドライブが表示されますが、'Logical Volume Group' の内容について、次のコマンドにコピペします。うちの場合は C7C3AE0F-24D7-4C21-B582-D0514A722A6D となってました。
diskutil coreStorage createVolume C7C3AE0F-24D7-4C21-B582-D0514A722A6D jhfs+ "Macintosh HD" 100%
以上でインストールに使用可能なボリュームが作成されましたので、ここに対してネットワーク越しにリカバリします。私が参考にしたサイトでは一旦再起動が必要とのことでしたが、うちの場合は特に再起動は不要でした。
ちなみに、リカバリを開始した直後に表示された残り時間は8時間。Macのリカバリは開始したらあとはほっといてもOKなので、寝る前に開始しましょう。
てことで、これが無事Fusion Drive化したドライブ。空き容量がだいぶ増えましたね。
起動ドライブがSSDな環境から Fusion Drive に変更した場合はずいぶん遅く感じるのかな? と思いましたが、普段使用する分には特に違いを感じません。初回起動時に写真ライブラリを再構築しだしてそれが強烈に遅かったのですが、再構築が終われば写真アプリの起動や終了とかその他のアプリに関しても特にSSDオンリーとの違いを感じません。そのうえ容量は3倍ですから、これは結構おいしいですね。HDD容量に対するSSDの比率で体感速度も変化すると思われるので、SSDはシステム全体が入る程度の容量は確保したいところです。
ちなみに、Windows のReadyBoostやZFSのL2ARCとかと違い、Fusion Driveはほぼ HDD+SSD がFusion Driveの容量になります。ですので、SSDが寿命でお亡くなりになれば、FusionDrive全体が死にます。その上、SSD単体と比べると TRIM が有効になってたとしてもSSDの使用済率が常に高い状態で運用するような気がするので、単体で使うよりも死にやすいかもしれません(これは単なる憶測です)。ということで、低価格で高速化できるとはいうものの、ある程度信頼性の高いSSDを選んでおいたほうがよいかもしれませんね。