先日ひさしぶりにスケッチブックに何枚かCOPICを使って絵を描いていてちょっと気づいたことがあります。というのも
CGは技術がなくても描ける
のです。COPICはかなり取り扱いがやさしい画材ですが、それでもにじみ具合を計算に入れたり乾く時間を考えて手早く塗る必要があったり、はたまたぼかしが必要な場合はカラーレスブレンダーを先に塗ったりあとから塗ったり二刀流で同時に塗ったりもします。当然頭で理解しているだけではだめで、穂先を思うようにコントロールする技量も要求されます。そして何より絶対に失敗が許されない局面が作画の過程でちょくちょく出てきます。これらの事から、絵を描き始めるときに出来上がりのイメージが正確に把握できていないとまともな絵がかけるはずがありません。
それに比べてCGの場合はまったく状況が違って、すべての失敗は途中でリカバリーできます。もともとCGではべた塗りが綺麗にできますが、同時にグラデーションやパターン塗り等も得意としています。更に木の葉等をタッチで表現する場合にも気に入らなければ簡単に描く前に戻せます。描いた後で気に入らなければ木の葉をすべて消すこともできます。そして極めつけはできあがってから色調変換とかも可能であること。普通の絵では絶対に不可能です。
とはいえ、紙に描く絵にも良いところはあります。第一に描いていて楽しいこと。筆を入れること自体それで楽しいのですが、他にも絵の具をまぜたりパステルを指でこすったり使う画材を選んだりマスキング用の型枠をこしらえたり・・・、筆とパレットを洗う以外の作業は結構楽しいです。 そして第二に絵が綺麗なこと。当たり前の話ですが、紙に描いた絵は直接目で見るのがもっとも綺麗に見えます。ビットマップを印刷した絵とは一線を画します。
で、結局どうなのかというと、私の場合に限ってはたいした技量を持ってないのでCGの方が綺麗に見える絵が描けます。うちの壁紙や落書きは最終出力がディスプレイなのでこの点からもCGのほうが有利です。お絵かきソフトで色を塗るのってつまらない作業なのですが、仕上がりを考えれば普通にCGとして描くのが(私の場合)いいみたいです。